ちょっと前に妄想した
(鬼)家庭教師:ルキアーノ×生徒:仔ジノ
から発展して、
うっかり王道の騎士皇子ってどんなだろうと考えたら、
騎士:ルキアーノ×皇子:仔ジノ
「ジノ様」呼びのルキアーノに、
マジ萌えで卒倒しそうになりました・笑
「殿下」って呼んで欲しい…
既に年の差8歳はデフォなので、
ジノ 12歳
ルキアーノ 20歳(成人←此処、重要!)
で、
ルキは、(ジャ○アン風に)メッタメタのギッタギタに超強くて、
必ず守ってくれるけど、いつも遣り過ぎちゃって、
まだまだ幼いジノから諭され
舌打ち……みたいな。
当然、
夜は主従逆転で言葉攻め
にしちゃいな!
もう様呼びしないぜ!な感じで、ひとつ宜しく。
けど、
やっぱり遣り過ぎて、
泣き出すジノに、
すっごいオロオロすれば良い!!
楽しい……
可愛い人。
見詰められている気がして振り返ると、
薄い紫色の瞳を僅かに細めただけで、
ゆっくりと逸らした。
幼い下顎に手を添えて、
愛らしく首を傾げていたが、
ソファの隣に静かに腰を落ち着けた。
手元の書籍から一向目を離さなかったものの、
やわらかな金髪が躊躇いがちに寄り掛かると、
長い指先で優しく撫で、
また次の頁を繰った。
―――或る年の、バレンタイン。
上質の三つ揃い。
中折れ帽。
襟立てたトレンチ。
黒皮の手袋。
葉巻。
内隠しには チョコレート。
銀色の薄い包みの端を噛み、
無造作に破く音が悲鳴のよう。
くちづける仕草で、
ほんの少しだけ先を折り、
もう飽いたとばかりに、
残りを渡す。
それを膝の上で丁寧に割り、
小さなひとかけらをそっと口にする。
溶ける濃密な幸福の味に、
淡色の瞳がふわりと微笑み……。
躾、あるいは……。
冷淡な声に指摘されるよりも先に、
自らの間違いに気付いたジノは、
灼ける様な痛みを思い出して、
びくりと身を竦めた。
空気を裂く音が鼓膜を掠め、
恐怖しながらも、
おずおずと両の掌を差し出した。
過日の仕置きに鞭打たれて出来た傷は、
白く柔らかな皮膚に、
未だ痛々しいほどの赤みを残していた。
ルキアーノは加減などしなかった。
ジノはきつく目を閉じ、
記憶された苦痛の瞬間が訪れるのをじっと待った。
永らく受けない衝撃に、
ゆるゆる瞼を開くと、
手首を掴んで引き寄せられ、
幼い身体がよろめいた。
別な責め苦を受けるのかと、
少年は青褪めた。
「……ぁ…ッ…」
掌に深くくちづけ、
温かな舌先が傷痕を丁寧になぞった。
「罪深い仔猫だ。」
囁いて、
小さな耳翼を甘噛みした。
たとえば、こんな出会い。
―――わたしを かってくださいませんか。
朝まだきの公園を行き過ぎようとして、
不意に声を掛けられた。
咥えていた煙草を指に挟んで肩越しに振り返り、
戸惑い気味な視線を向ける相手に一瞥を与えると、
また直ぐに歩き始めた。
猫脚のカウチに掛けると、
隠しから取り出した新しい煙草に火を点けた。
少年は指示されたとおり上着を脱いだが、
シャツの前閉じに掛けた指が震えていた。
一条の紫煙が焦らすようにたなびき、
目の前で徐々に白皙の素肌が露わになっていった。
煙草を手にしたまま立ち上がると、
身頃を大きく開いて検分し、
背を向けさせた弾みに、
着ていたそれを滑り落とした。
浴室の場所を教えると、
少年はか細い声で返事をした。
「服はクローゼットの中のものを好きに使え。
昼前に仕立て屋を呼んでやるから、それまでには起きろ。
敷地内なら自由に出歩いて構わん。
食事は此処へ運ばせる。アレルギーがあるなら、」
「あの まってください。」
「まだ話の途中だ。」
「でも……」
「何だ?」
不愉快そうな物言いに、
少年は口篭った。
「わたしを かってくださるのでは なかったのですか?」
くすりと鼻先で笑うと、
煙草の火を消して、
上目遣いに伺う彼に告げた。
「飼ってやろう。」